「高市で理学療法士の給料が上がるらしい」――そんなニュースを見て、
少しだけ期待して、でもどこか疑っていませんか?
これまで何度も「報酬改定」「処遇改善」という言葉を聞いてきたのに、自分の給料はほとんど変わらなかった…
そんな経験がある人ほど、今回も「どうせ現場までは降りてこない」と感じているはずです。
実は、理学療法士の給料が“上がる人”と“上がらない人”が分かれる理由は、高市氏の発言そのものではありません。
ポイント
この記事では、ニュースの表面だけでは見えない制度の裏側と、「じゃあ自分は何をすればいいのか?」という現実的な戦略を、理学療法士目線で、忖度なく解説します。
Contents
結論|「高市で理学療法士の給料は上がる?」を最短で答える
「高市さんの政策で、理学療法士の給料は本当に上がるの?」
「ニュースでは賃上げって言ってるけど、自分にも関係あるのか知りたい」
そんな疑問から、「高市政権で理学療法士の給料は上がるの?」と疑問を持つ方が、今かなり増えています。
結論から、できるだけシンプルに答えます。
高市氏の方針によって、理学療法士の給料が上がる“可能性”はある。
ただし、「自動的に・一律で」上がるわけではない。
ここを勘違いすると、
「結局、何も変わらなかった…」と失望することになります。
この章では、
- なぜ「上がる可能性はあるが、保証はされない」のか
- 医療と介護で“給料が上がる仕組みの入口”が違う理由
- この記事を読むことで、何が整理できるのか
を、理学療法士目線で噛み砕いて解説します。
「そもそも多くの職場では、高待遇になりにくい給与構造があります」
上がる“可能性”はあるが「自動で一律に上がる」とは限らない理由
まず、多くの他記事がぼんやり書いている部分を、はっきり言語化します。
高市氏が発信しているのは、
「医療・介護・保育など、社会を支える現場の賃上げが必要」
という方向性であって、
「理学療法士の給料を○万円上げる」
という直接命令ではありません。
理学療法士の給料が決まるまでには、
- 国の予算・方針
- 診療報酬・介護報酬の改定
- 法人・事業所の配分判断
という複数の関門があります。
つまり、
国が「賃上げしよう」と言っても、現場で「その分が給与に回るか」は別問題
なのです。
実際、過去の処遇改善や報酬改定でも、
- 基本給はほぼ変わらない
- 一時金で終わる
- 人件費以外に回される
といったケースを経験した理学療法士は多いはずです。
だからこそ、
「高市=給料が必ず上がる」と期待しすぎるのは危険
ですが、逆に言えば、
“上がる可能性があるタイミング”でどう動くか
が、これまで以上に重要になっています。
医療(補助・報酬)/介護(処遇改善)の“入口”が別である点
ここは、他記事がほぼ触れていない超重要ポイントです。
理学療法士と一言で言っても、
- 病院・クリニック(医療保険)
- 老健・特養・訪問(介護保険)
では、給料が上がるルートがまったく違います。
医療分野(病院・クリニック)の場合
医療分野では、
- 診療報酬改定
- 補助金・支援金
が主な入口です。
ただし、
- リハビリ職は医師・看護師ほど優先されにくい
- 加算があっても法人裁量が大きい
という現実があります。
そのため、
「制度ができたのに、現場の給料は変わらない」
という事態が起こりやすいのです。
介護分野(老健・訪問など)の場合
一方、介護分野では、
- 処遇改善加算
- ベースアップ等支援加算
といった人件費目的の制度があります。
そのため、
条件を満たせば、給料に反映されやすい
という特徴があります。
ただし、
- どの職種にどれだけ配分するか
- 基本給にするか手当にするか
は、やはり事業所次第です。
つまり、
「高市の政策が活きやすいかどうか」は、あなたの勤務分野・職場次第
ということになります。
この記事でわかること(対象・時期・上がり方・今すぐの対策)
ここまで読んで、
「結局、自分はどうすればいいの?」と感じているかもしれません。
この記事では、
- 誰が対象になる可能性が高いのか(医療/介護・職場タイプ別)
- いつ頃から影響が出やすいのか(政策→報酬→現場の時間差)
- 実際に給料が上がる“現実的なパターン”
- 「上がるのを待つ」以外に、今すぐできる対策
を、理学療法士の立場で整理していきます。
「期待して待つ」だけでは、これまでと同じ結果になる可能性が高いです。
ですが、
仕組みを理解し、動ける人だけが恩恵を受ける
——それが、これまでの医療・介護業界の現実です。
「高市が言う賃上げ」は理学療法士が対象?一次情報ベースで整理
「高市さんが“医療・介護の賃上げ”って言ってたけど、理学療法士も対象なの?」
「ニュースで“+3%”とか“月1万円”って見た。これって自分の給料に直結するの?」
――こう感じて「高市政権で理学療法士の給料は上がるの?」と疑問を持つ人が増えています。
結論から言うと、一次情報(政府・厚労省の資料)を丁寧に読むほど、こう整理できます。
- 理学療法士“だけ”を名指しした賃上げ政策ではない
- ただし、医療機関・介護事業所で働く「従事者」「介護従事者全般」という枠の中に入る可能性はある
- 最大のポイントは「職場が賃上げ支援の対象になる条件を満たすか」「配分が給与にどう反映されるか」
ここからは、医療と介護で“入口”が別である点を踏まえつつ、一次情報ベースで分解します。
「高待遇を目指すなら、年収と生活レベルの関係を知っておく必要があります」
医療分野:賃上げに取り組む医療機関への支援(+3%の半年分など)の読み解き
医療分野の賃上げは、ざっくり言うと「国が医療機関を支援する → 医療機関が従事者の賃上げに回す」という構図です。
一次情報で押さえるべき言い回しは、次の2点です。
- 対象は“医療機関で働く従事者”
- 条件は“賃上げに取り組む医療機関”
つまり、ここで重要なのは「医療職全員が自動的に一律で上がる」ではなく、
“賃上げに取り組む医療機関”という条件付きである点です。
理学療法士は対象に入り得るが、「施設側の設計」で体感が変わる
病院勤務の理学療法士は“医療機関で働く従事者”に含まれ得るため、制度の枠としては対象に入りうると考えるのが自然です。
ただし、現場で起こりがちなのは次のズレです。
- 補助が入っても、基本給ではなく手当・一時金で処理され「上がった感」が薄い
- 病院内で配分が調整され、職種や部署で反映の濃淡が出る
- 支援は“半年分”など期限付きの場合、恒久的な昇給とは別物
転職を考えている理学療法士にとっては、
「国の賃上げ策が出た」よりも“自分の病院が実際に給与としてどう反映しているか”のほうが100倍重要です。
介護分野:臨時改定・処遇改善の対象拡大(訪問リハ等)ポイント
介護分野は、医療よりも「処遇改善・賃上げ」を制度として給与に載せる設計がされやすいのが特徴です。
一次情報では、介護分野の賃上げ支援として「介護従事者に対して幅広く月1万円(半年分)」といった枠組みが示されています。
ここで読者が気になるのが、訪問リハ(訪問リハビリテーション)を含むリハ職がどこまで“処遇改善の輪”に入るのかという点です。
ポイント①:「介護職員だけ」から「従事者全般」へ寄ると、リハ職が巻き込まれやすい
介護の賃上げは、過去に「介護職員中心」で設計されていた時期があり、
その文脈があるため、理学療法士(訪問リハ等)は「結局対象外では?」と不安になりやすいです。
一方で一次情報の言い回しでは、“介護従事者全般”といった表現が使われ、範囲を広く取る方向性が読み取れます。
ここが、読者が「給料上がる?」と期待してしまう最大の根拠です。
ポイント②:実務上は「どの職種に、どの形で配るか」が事業所次第
ただし現場では、同じ制度でも次のような差が出ます。
- 月給(基本給)に載せるのか、手当にするのか
- 常勤・非常勤、職種、稼働状況で配分ルールが変わる
- 「上乗せ」要件(生産性向上・協働化など)に取り組むかで差がつく
訪問リハで働く理学療法士が“勝ち筋”を作るなら、
「制度があるか」ではなく“その事業所が、賃上げ支援を給与に反映しやすい設計になっているか”を見抜くことが重要です。
「理学療法士の給料が上がる」と“明言”しているのか?
ここは、他記事が曖昧にしているので、あえて線引きします。
言っていること(一次情報で確認できる)
- 医療:賃上げに取り組む医療機関で働く従事者に、+3%(半年分)を措置
- 介護:介護従事者全般に、月1万円(半年分)の賃上げを措置
- 報酬改定の時期を待たず、前倒しで補助金等を講じる
言っていないこと(ここが誤解ポイント)
- 「理学療法士の給料を必ず上げる」と職種名を挙げての断言
- 全国の理学療法士が一律に自動で上がる保証
- 基本給が恒久的に上がるという約束
つまり、あなたが転職を考えているなら、ここが最重要です。
“国の方針”は追い風になり得る。
でも最終的に給料が上がるかは、「勤務先が対象になるか」「配分が給与にどう反映されるか」で決まる。
診療報酬・介護報酬が上がると「給料」はどう動く?
「診療報酬や介護報酬が上がるなら、理学療法士の給料も上がるはず」
――そう期待して、「高市政権で理学療法士の給料は上がるの?」と疑問を持つ人は非常に多いです。
ですが、ここに最大の落とし穴があります。
結論から言うと、報酬アップ=賃上げ確定ではありません。
この章では、
「なぜ同じ制度なのに、給料が上がる職場と上がらない職場が分かれるのか」
という構造を、理学療法士目線で解説します。
「高待遇を狙うなら、転職という選択肢は避けて通れません」
報酬アップ=賃上げ確定ではない(配分は法人次第)
まず大前提として理解しておくべきなのは、
診療報酬・介護報酬は「事業所の売上」であって、そのまま個人の給料になるわけではない
という点です。
国が報酬を上げても、
- 法人の経営判断
- 赤字補填
- 設備投資・人員確保
などに使われれば、
給料は1円も変わらないということも普通に起こります。
実際、理学療法士からよく聞くのが、
- 「報酬改定があったのに、給料は据え置き」
- 「一時金が出ただけで、翌年には元通り」
- 「看護師は上がったけど、リハ職は対象外だった」
といった声です。
これは、制度が悪いというより、配分ルールが“法人任せ”であることが原因です。
つまり、
「国が上げた」ではなく、「職場がどう使うか」
ここを見ない限り、自分の給料がどうなるかは判断できません。
賃上げが起きる“3つのルート”(補助金/加算/基本報酬)
それでも、現場で実際に賃上げが起きる職場は存在します。
その多くは、次の3つのルートのどれか、または組み合わせです。
① 補助金ルート(短期・一時的)
高市氏の方針でも話題になっているのが、
- 医療:賃上げに取り組む医療機関への補助(+3%の半年分など)
- 介護:月1万円相当(半年分)の支援
といった期間限定の補助金です。
このルートの特徴は、
- 比較的、現場に届きやすい
- ただし恒久的な昇給にはなりにくい
という点。
多くの場合、
- 手当
- 一時金
で処理され、「上がった実感はあるが、将来は不透明」という形になります。
② 加算ルート(条件付き・中期)
介護分野で特に重要なのが、
- 処遇改善加算
- ベースアップ等支援加算
などの人件費目的の加算です。
これらは、
- 一定の要件を満たす
- 職員への配分ルールを定める
ことで、給料に反映されやすい仕組みになっています。
ただし、
- どの職種にどれだけ配るか
- 基本給か手当か
は、やはり事業所の裁量です。
③ 基本報酬ルート(長期・本命)
最も理想的なのが、
基本報酬そのものが引き上げられ、人件費を上げないと回らない構造になる
ケースです。
この場合は、
- 基本給アップ
- 昇給テーブルの見直し
につながりやすく、長期的に給料が上がる可能性が高まります。
ただし、これは
時間がかかる+全職場に均等ではない
という現実もあります。
現場でよくある「上がる職場・上がらない職場」の分岐条件
では、同じ報酬改定があっても、なぜ差が出るのでしょうか。
現場を見ていると、次のポイントでほぼ決まります。
給料が上がりやすい職場の特徴
- 人件費配分ルールが明文化されている
- 処遇改善や補助金を「基本給」に反映する文化がある
- 人材確保を経営課題として本気で考えている
- 訪問・在宅など、生産性が比較的高い分野
給料が上がりにくい職場の特徴
- 「経営が厳しい」が口癖
- 加算の使途が不透明
- 昇給は年功序列のみ
- 人が辞めても補充すればいいという発想
重要なのは、
「高市の政策を信じるか」ではなく、
「自分の職場が、その政策を給料に変換できる構造か」
という視点です。
理学療法士が給料アップを狙うなら、
- 制度を“待つ”
- 職場を“見極める”
- 必要なら“動く(転職・交渉)”
この3点をセットで考えなければ、「また期待外れだった」で終わってしまいます。
【時期】いつから上がる可能性がある?(2026〜の見通しをわかりやすく)
「で、結局いつから給料が上がるの?」
「2026年になったら自動で上がる?それとも“改定待ち”で数年先?」
――「高市政権で理学療法士の給料は上がるの?」と疑問を持つ人が一番知りたいのは、ここです。
結論としては、“二段構え”で考えるとスッキリします。
- 第1波:報酬改定を待たない「前倒し支援」(補助金・支援金など)=早ければ2025年末〜2026年前半に動く
- 第2波:報酬改定・臨時改定(診療報酬/介護報酬)=2026年度〜の制度設計に反映されやすい
ただし大前提として、
制度が動く=あなたの給料が同時に上がるとは限りません(配分は職場次第)。
ここからは「何が先に動くのか」「介護と医療でどう違うのか」を、時系列で整理します。
「高待遇を目指しても、割に合わないと感じる理由はここにあります」
「報酬改定の時期を待たない」=何が先に動く?
高市氏の発言で繰り返し出てくるのが、「報酬改定の時期を待たずに、前倒しで支援する」という考え方です。
ここで先に動くのは、ざっくり言うと“報酬(単価)”ではなく、“補助金・支援金”です。
先に動くもの(前倒し支援)
- 医療:賃上げに取り組む医療機関への支援(例:+3%の半年分など)
- 介護:介護従事者の賃上げ支援(例:“月1万円”の半年分など)
重要なのは、これは「恒久的な昇給テーブル」ではなく、期間限定の“応急処置”になりやすい点です。
現場では、基本給ではなく手当や一時金で処理され、「上がったけど元に戻った」という体験も起こり得ます。
だから転職を考えている理学療法士は、
「支援があるか」より「支援が“給与としてどう反映される職場か”」を見極めることが、時期以上に大切です。
介護:臨時改定や処遇改善の議論の流れ(“月1万円”の扱い)
介護分野は、2026年に向けて動きが比較的はっきりしています。
ポイントは2つです。
① まず「半年分の賃上げ支援」が先行しやすい
総合経済対策の枠組みとして、介護従事者全般に“月1万円の半年分”といった支援が示されています。
ここは「報酬改定を待たない」の文脈で、先に現場へ届かせる狙いです。
② その後、2026年に“臨時”で介護報酬改定が走る(予定が出ている)
さらに大きいのが、2026年6月に臨時で介護報酬を改定するという流れです。
この臨時改定では、処遇改善の要件として生産性向上・協働化などが追加される議論も出ており、
「月1万円」を“どう制度として載せるか”が焦点になります。
つまり介護は、
(前倒し支援)→(2026年6月の臨時改定)→(その後の通常改定へ)
という順で、段階的に動くイメージです。
訪問リハなど介護側にいる理学療法士は、
この波に乗ると「賃上げが起きやすい土台」があります。
逆に言えば、職場が要件を満たせず加算・支援を取り切れないと、上がりにくいのも現実です。
医療:次期改定に物価・賃上げ反映の方向性(発言の位置づけ)
医療分野は、介護に比べると「いつ、どう上がるか」が見えにくくなりがちです。
理由はシンプルで、医療は“報酬改定の設計”と“病院経営の裁量”が強く効くからです。
ただし、方向性としては次の2段階で理解するとブレません。
① まず前倒し支援(+3%の半年分など)が先に来る
医療でも、賃上げに取り組む医療機関への支援として、+3%の半年分といった“短期の下支え”が示されています。
この段階で給料が動くかは、あなたの病院が「賃上げに取り組む」として設計・申請し、給与に反映するかで決まります。
② 次期の制度設計で「物価・賃上げを反映」の流れが強まる
そのうえで、次期の改定(2026年度以降)に向けて、物価高・賃上げを報酬にどう反映させるかが論点として前に出ています。
ここでの発言は、「理学療法士の給料を上げる」と職種名で約束するものではなく、
医療機関が賃上げできる環境(原資)を制度で作るという位置づけです。
病院勤務の理学療法士が2026年以降に期待できるのは、
“国が何か言った”というより、自院が賃上げ原資を確保できる制度設計になり、それを給与に回す文化があるかです。
だからこそ、転職を考えるなら、
「2026年になったら上がるはず」ではなく、
2026年の波が来たときに“上がる職場”へ先回りできるかが勝負になります。
理学療法士の給料が“上がりやすい領域/上がりにくい領域”
「高市の賃上げで、理学療法士の給料は上がる?」と疑問を持つ人の多くは、
実は“政治”が知りたいというより、
- 自分の職場は上がる側なのか?
- 上がらないなら、どこへ移ればいいのか?
- 同じPTなのに、なぜ年収差が広がるのか?
を知りたいはずです。
結論から言うと、給料が上がりやすい/上がりにくいは、
「頑張り」よりも領域(医療or介護or市場)と、金の入口(補助金・加算・単価)でほぼ決まります。
ここでは、“領域別の勝ち筋”を、転職を考えているPT向けに整理します。
「比較的、高収入を狙いやすい分野として挙げられるのが訪問リハです」
介護(訪問リハ等):処遇改善の対象拡大が刺さるケース
介護領域(訪問リハ、老健、通所系など)は、全体的に見ると賃上げ施策が刺さりやすい土壌があります。
理由はシンプルで、
処遇改善や賃上げ支援が「人件費に回す」前提で設計されやすいからです。
ただし、ここで大事なのは「介護なら必ず上がる」ではなく、
刺さる職場と、刺さらない職場がある点です。
刺さりやすいケース(給料が上がりやすい)
- 加算・支援金の取得に積極的(要件を満たす運用をしている)
- 配分ルールが明文化されている(職種・雇用形態・評価の基準が透明)
- 訪問で生産性が高い(稼働が読みやすく、人件費へ回しやすい)
- 採用競争が激しく、賃上げしないと人が集まらない地域・法人
刺さりにくいケース(上がりにくい)
- そもそも加算の取得が弱い/書類・運用が追いつかない
- 配分が「経営の気分」で決まり、給与への反映が不透明
- 人が辞めても回る前提で、賃上げの必要性が低い構造
介護の“強み”は、国の支援や加算が入ったときに、給与として反映しやすい設計になり得ること。
転職するなら、求人票の金額よりも、
「加算を取っているか」「基本給に反映する文化があるか」を面接で確認するのが、いちばん確実です。
医療(病院リハ):上がるとしても「法人内配分」が壁になるケース
一方、病院リハ(医療保険領域)は、給料が上がりにくいと感じるPTが多いです。
理由は能力や努力ではなく、構造として“法人内配分の壁”が強いからです。
医療の報酬アップや支援が入っても、
- 看護・医師・薬剤など他職種も含めた配分になる
- 赤字補填や設備投資に回る
- 「基本給」ではなく手当・一時金で処理される
という形で、リハ職にダイレクトに落ちてこないことが起こりがちです。
病院リハで「上がりやすい」職場の条件
- 賃金テーブルが整備され、昇給の根拠が明確
- リハ部門の収支を見える化し、部門評価が給与に反映される
- 採用難で、待遇改善しないと人が来ない(地域差あり)
- 管理職・主任など役割給が機能している
病院リハで「上がりにくい」典型パターン
- 年功序列のみで上限が早い(30代で頭打ち)
- リハが「コスト部門」扱いで、配分の優先順位が低い
- 賃上げの原資が入っても、全体調整で薄まる
つまり、病院リハで賃上げを狙うなら、
「国の政策がどうこう」よりも、法人が“リハに賃上げを回す設計”を持っているかが勝負です。
転職を考えているなら、面接で次の質問が刺さります。
- 「賃上げ支援や加算が入ったとき、基本給に反映した実績はありますか?」
- 「リハ職の昇給は何を基準に決まりますか?」
- 「役職手当・評価制度はどのように運用されていますか?」
これに明確に答えられない職場は、
制度が追い風になっても給料に変換できない可能性が高いです。
同じPTでも年収差が出る“市場”の話(自費・訪問・管理職)
ここが、この記事の最大の差別化ポイントです。
「理学療法士の給料が上がるか?」を本気で考えるなら、
医療・介護の“報酬”だけを見ていると、結局いつも同じ壁にぶつかります。
年収差を生むのは、最終的に“市場(マーケット)”です。
同じ理学療法士でも、
誰からお金が入ってくるか(保険か、法人か、顧客か)で上限が変わります。
① 自費(保険外)=価格を自分で設計できる
自費リハやパーソナル(コンディショニング、ピラティス等)に寄るほど、
保険点数の天井ではなく“提供価値×単価×集客”で年収が決まります。
もちろん簡単ではありませんが、
「制度に振り回される側」から「価格を決める側」へ移ると、年収の上限が変わるのは事実です。
② 訪問(介護)=稼働が数字に直結しやすい
訪問は、稼働(件数・単位)が比較的見える化されやすく、インセンティブ設計の法人もあります。
つまり、同じPTでも「働き方の設計」で年収差が出やすい市場です。
③ 管理職=給与が“役割”で跳ねる
保険領域でも年収を上げる現実的ルートが管理職です。
ただし、ここは「年数」ではなく、マネジメントの需要がある法人を選ばないと詰みます。
- 役職手当が薄い法人 → 責任だけ増えて給料が伸びない
- 評価制度が機能する法人 → 役割で年収が跳ねる
転職を考えている理学療法士が押さえるべき結論は、ここです。
「高市の政策で上がるか?」より、
“上がる領域(介護・訪問・自費・管理)に身を置けるか”のほうが再現性が高い。
国の賃上げ策は追い風になり得ます。
でも、その追い風を給料に変えるのは、職場と市場選びです。
じゃあ結局どうすればいい?“待つ”ではなく「給料が上がる側」に行く戦略
ここまで読んで、「結局、高市の政策を待っていても不安は消えない」と感じた方も多いはずです。
それは正解です。
理学療法士の給料は、“国が決める”のではなく、“どこで・どう働くか”で決まる。
高市氏の賃上げ方針は追い風にはなり得ますが、追い風を給料に変えられる場所にいなければ意味がありません。
この章では、「いつか上がるかも」と待つのをやめ、
最初から“給料が上がる側”に立つための、現実的な戦略を整理します。
まず確認すべき3点(職場が賃上げ原資をどう扱うか/規程/実績)
今すぐ転職する・しないに関わらず、まずは「今の職場が上がる職場かどうか」を冷静にチェックしてください。
確認すべきは、次の3点です。
① 賃上げ原資(補助金・加算)を“どう扱う職場か”
診療報酬・介護報酬・補助金・処遇改善加算など、賃上げの“原資”が入ったときに、
- 基本給に反映されるのか
- 一時金・手当で終わるのか
- そもそも現場に説明があるのか
ここが最重要です。
「原資は入るが、給料は変わらない」職場は、今後も同じです。
② 給与・昇給に関する“規程”があるか
次に見るべきは、ルールが存在するかです。
- 昇給テーブルが明文化されているか
- 評価と給料の関係が説明できるか
- 役職・スキルによる差が設計されているか
「その年の経営判断」「上の気分」で決まる職場は、どんな政策が来ても、安定して上がることはありません。
③ 実績:過去に“実際に上がったことがあるか”
最後はシンプルです。
過去に、給料が上がった実績があるか。
- 処遇改善のとき、どうなったか
- 物価高のとき、対応はあったか
ここに「ない」「分からない」が並ぶなら、今後も期待しすぎないほうが安全です。
転職するなら「給料が上がりやすい職場」の見分け方
「今の職場は厳しそうだ」と感じたら、次に重要なのは“どこへ行くか”です。
給料が上がりやすい職場には、共通点があります。
① 加算・補助金を“取り切っている”職場
- 処遇改善・ベースアップ等支援加算を取得している
- 要件(研修・記録・生産性)を整えている
制度を理解し、お金を取りに行ける職場は、それだけで有利です。
② 人材不足が“本気で経営課題”になっている
理学療法士が辞めても困らない職場では、給料は上がりません。
- 採用に苦戦している
- 待遇改善を打ち出している
- 給与交渉が成立した実績がある
こうした職場は、賃上げが「コスト」ではなく「投資」として扱われます。
③ 面接で「お金の話」を避けない
見分ける一番の方法は、面接での質問です。
- 「賃上げ支援が入った場合、給与にどう反映していますか?」
- 「昇給は何を基準に決まりますか?」
- 「ここ数年で、給与制度はどう変わりましたか?」
これに具体的に答えられない職場は、上がる構造を持っていない可能性が高いです。
訪問・自費・兼業で“政治に左右されない収入”を作る設計
最後に、最も再現性が高い戦略です。
それは、「給料=1本足」から抜けること。
高市氏の政策に限らず、保険制度・報酬改定・政治は、必ずブレます。
だからこそ、
- 訪問リハでインセンティブを取る
- 自費リハ・コンディショニングを副業で持つ
- 管理・教育・発信など、保険外スキルを育てる
といった“政治に左右されにくい収入源”を持つPTほど、精神的にも、年収的にも安定します。
重要なのは、
「制度がどうなるか」ではなく、
「制度がどうなっても詰まない位置に行くか」
高市の賃上げ方針は、“動ける理学療法士”にとってはチャンスです。
ただ待つ人には、また「思ったより上がらなかった」で終わります。
一方で、構造を理解して動いた人だけが、給料を現実に変えられる。
この記事が、その分岐点になれば幸いです。
「一つの職場だけに頼らず、副業で収入を底上げする人もいます」
まとめ|「理学療法士の給料は高市で上がる?」の結論と取るべき行動
「高市政権で理学療法士の給料は上がるの?」と疑問を持つ人の多くは、
希望と不安が入り混じった状態だと思います。
本記事でお伝えしてきた内容を、
“勘違いしやすいポイント”と“現実的な打ち手”に分けて整理します。
- 高市氏の賃上げ方針で、理学療法士の給料が自動的・一律に上がるわけではない
- 医療と介護では賃上げの「入口」が違い、介護(訪問リハ等)のほうが給与に反映されやすい構造
- 診療報酬・介護報酬が上がっても、配分は法人次第で給料が変わらない職場も多い
- 賃上げが起きるルートは①補助金(短期)②加算(条件付き)③基本報酬(長期)の3つ
- 2026年前後は「前倒し支援 → 臨時改定 → 次期改定」という段階的な流れになる見通し
- 同じ理学療法士でも、医療・介護・訪問・自費・管理職で年収の上限は大きく違う
- 給料が上がりやすい職場は、賃上げ原資の扱い・規程・過去の実績が明確
- 「制度を待つ人」より、制度を給料に変えられる職場・市場に動いた人が報われる
- 訪問・自費・兼業など、政治や報酬改定に左右されにくい収入源を持つほど安定する
結論として重要なのは、これです。
「高市で給料が上がるか?」ではなく、
「給料が上がる構造の場所に、自分がいるか?」
国の賃上げ策は、チャンスでもあり、幻想でもあります。
その差を分けるのは、待つか、理解して動くか。
この記事が、「また期待外れだった」で終わらないための、現実的な判断材料になれば幸いです。